毎月、当たり前のように引き落とされていく奨学金の返済。
「これが40歳まで続くのか」と思うと、正直かなりのストレスでした。
私の奨学金は総額480万円。
大学卒業後の7月から返済が始まり、このまま分割で返し続けると、最終的な返済額は約600万円になる予定でした。
そんな中、今の夫と出会い、
「できれば奨学金を返し終えてから結婚したい」と思うようになりました。
そして私は、奨学金の繰り上げ返済を決断します。
結論から言うと、繰り上げ返済をして本当によかったです。
実際に私は、約3年で完済したことで、約100万円近い利息を支払わずに済みました。
ただし、この選択はすべての人におすすめできるわけではありません。
この記事では、奨学金480万円を実際に繰り上げ返済した体験をもとに、
感じたメリット・デメリットや、判断するうえで考えたことを正直にお伝えします。
奨学金は繰り上げ返済すべきか迷っている方の参考になればうれしいです。
奨学金の繰り上げ返済とは?
奨学金の繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別に、元金の一部または全額を前倒しで返済することをいいます。
通常の返済では、元金に加えて利息も含めて長期間かけて支払っていきますが、繰り上げ返済を行うことで、その後にかかる利息を減らすことができます。
なお、繰り上げ返済には「一部だけ返済する方法」と「残りをすべて返済する方法」があり、どちらを選ぶかによって効果や家計への影響も変わります。
私の場合は、残りを一括で返済する「全額繰り上げ返済」を選びました。
私の奨学金状況
まずは、私の奨学金の状況を具体的にお伝えします。
奨学金の総額は480万円
大学在学中に借りた奨学金の総額は、約480万円でした。
卒業後は、この金額を毎月返済していくことになります。
毎月の返済額は約2.6万円
毎月の返済額は約2.6万円で、年間にすると約31万円ほどの支払いでした。
1回あたりの金額は大きすぎるわけではありませんが、
これが長期間続くと考えると、心理的な負担は小さくありませんでした。
金利は年1%台前半(推定)
当時の正確な利率は手元に資料が残っていないのですが、
総額480万円に対して最終的な返済額は約600万円になる予定だったことから、
年利は1%台前半(おそらく1.1〜1.4%程度)だったと考えられます。
返済期間は約17年間
大学卒業後から返済が始まり、
そのまま分割で支払い続けると、40歳頃まで返済が続く予定でした。
長期間にわたる支払いであることもあり、将来への不安は常にありました。
繰り上げ返済したのは約3年後
実際に繰り上げ返済を行ったのは、返済開始から約3年4ヶ月後です。
この時点で残っていた元本を一括で返済し、奨学金の支払いをすべて終えました。
このような状況の中で、なぜ繰り上げ返済を決断したのか、次で詳しくお話しします。
奨学金の繰り上げ返済を決断した理由
繰り上げ返済を決断した理由は、単に「お金の損得」だけではありませんでした。
実際には、気持ちや将来への不安が大きく影響していたと感じています。
毎月の返済が心理的な負担だった
毎月約2.6万円が当たり前のように引き落とされていく生活に、強いストレスを感じていました。
金額そのものよりも、「借金を返し続けている状態」が常に頭の片隅にあり、
これが40歳まで続くと考えると、精神的な負担は想像以上に大きかったです。
将来を考えたときに不安を感じた
当時はまだ結婚前でしたが、これから先の人生を考えたときに、
「奨学金という借金を抱えたまま家庭を持つこと」に違和感がありました。
特に、当時お付き合いしていた夫は奨学金を借りていなかったこともあり、
できるなら自分の借金は自分のうちに整理しておきたい、という気持ちが強くなりました。
投資よりも「まずは返済」に集中したかった
奨学金の利率は低いため、繰り上げ返済をせずに投資を優先するという考え方もあります。
実際にその選択肢も考えましたが、
私の場合は「返済と投資を同時に進めるより、まずは一つ終わらせたい」と感じました。
借金をなくしてから次に進む方が、自分の性格的にも合っていると考え、
繰り上げ返済を優先することにしました。
▼投資と返済どちらを優先するか迷っている方は、こちらの記事も参考にしてください。
・投資を始める人へ|共働き子育て家庭におすすめのシンプルな始め方
こうした理由から繰り上げ返済を決断し、実際に手続きを進めていきました。
実際にやった繰り上げ返済の流れ
ここでは、実際に私が行った繰り上げ返済の流れを簡単にご紹介します。
手続きは紙1枚で完了。想像以上にシンプル
当時の繰り上げ返済の手続きは、思っていたよりも簡単でした。
必要事項を紙1枚に記入して提出するだけです。
記載事項も、「何月に引き落とすか」「全額返済か一部返済か」を記入し、迷うところはありませんでした。
特に難しい手続きはなく、スムーズに進めることができました。
引き落としまでには約1ヶ月ほどかかる
手続きをしてから実際に引き落とされるまでは、約1ヶ月ほどでした。
ただし、引き落としには申請期限があり、
タイミングによってはさらに時間がかかる場合もあるため注意が必要です。
余裕を持って手続きを進めると安心だと感じました。
約3年で資金を準備
社会人になってからの約3年間で、ボーナスと日々の貯金を積み重ね、
合計で約500万円の資金を用意しました。
▼共働きでのお金の管理方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
・共働き夫婦のお金管理|財布は別?一緒?わが家が「一括管理」を選んだ理由
約400万円を一括で繰り上げ返済
貯まった資金のうち、約400万円を使って一括で繰り上げ返済を行いました。
まとまった金額を一度に支払うことに不安もありましたが、
「ここで終わらせたい」という気持ちの方が強く、決断しました。
実際に繰り上げ返済をしてみて感じたのは、想像以上に大きな変化でした。
【体験談】奨学金の繰り上げ返済のメリット
奨学金を繰り上げ返済して感じたメリットは、単なる金銭面だけではありませんでした。
実際に生活や気持ちにどのような変化があったのか、リアルな体験をもとにお伝えします。
毎月の固定費が減った
毎月約2.6万円の返済がなくなり、家計に余裕が生まれました。
年間にすると約30万円の支出減になるため、「使えるお金が増えた」という実感は大きかったです。
固定費が減ると、家計管理そのものもラクになります。
▼家計管理をシンプルにするヒントは、こちらの記事もあわせてどうぞ。
・固定費を見直す順番|家計を楽にする5つのポイント【まずここから】
支払い総額を大きく減らせた
繰り上げ返済をしたことで、本来支払う予定だった約600万円に対し、
実際の支払額は約500万円ほどに抑えることができました。
結果として、約100万円近い利息を支払わずに済んだ計算になります。
金額だけを見ると「絶対に大きい」とまでは言えないかもしれませんが、
確実に支出を減らせたという安心感はありました。
精神的な負担がなくなった
個人的に一番大きかったのは、この部分です。
「借金がある状態」から解放されたことで、気持ちの余裕がまったく違いました。
毎月の引き落としを気にすることもなくなり、心理的なストレスは大きく減りました。
家計管理がシンプルになった
毎月必ず出ていく支出がひとつ減ることで、家計の見通しがかなりシンプルになりました。
固定費が少ない状態は、予算管理や貯蓄計画を立てるうえでも大きなメリットです。
▼家計管理の全体的な考え方については、こちらの記事でも参考になります。
・4人家族の家計管理|固定費見直しで貯まる仕組みと投資の始め方
将来設計が立てやすくなった
奨学金という長期の支払いがなくなったことで、
貯蓄や教育費、今後のライフプランをより現実的に考えられるようになりました。
▼教育費の準備方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
・教育費の貯め方|時間を味方につけて無理なく準備する方法
特に結婚や子育てを見据える中で、「負担がひとつ減っている状態」は安心材料になります。
「守り」ができた安心感がある
投資でお金を増やすことも大切ですが、借金がない状態はそれだけで大きな安心感があります。
「最低限の生活は守られている」という感覚があることで、
日々の不安が減り、精神的にも安定しやすくなりました。
繰り上げ返済のメリットは、「お金」と「気持ち」の両面にあると感じています。
【体験談】奨学金の繰り上げ返済のデメリット
繰り上げ返済にはメリットも多い一方で、不安や迷いがあったのも事実です。
実際に感じたデメリットを正直にお伝えします。
手元資金が減る不安
一括で返済したことで、まとまった貯金が一気に減りました。
「もしこのあと病気やケガで働けなくなり、収入が途絶えたらどうしよう」
そんな不安は正直ありました。
生活防衛資金とのバランスに悩む
いくら手元に残しておけば安心なのか、明確な基準が分からず悩みました。
繰り上げ返済をすることで安心を得られる一方で、
「現金が減る不安」とのバランスをどう取るかは難しいポイントでした。
投資に回した方がよかったのでは?という迷い
奨学金の利率は比較的低いため、
その資金を投資に回していれば、より大きなリターンを得られた可能性もあります。
実際、「返済より投資を優先すべき」という意見も多く、迷いはありました。
まとまった資金を失うことによる“余裕の減少”
繰り上げ返済によって大きなお金を使うため、
その後のライフイベントや急な出費に対して「余裕が減った」と感じる場面もあります。
「あのとき返済していなければ…」と、一瞬考えてしまうこともゼロではありません。
一度返済するとお金は戻らない
繰り上げ返済したお金は、当然ですが後から取り戻すことはできません。
そのため、「やっぱり手元に残しておけばよかった」と思ってもやり直しがきかない点は、 判断の難しさにつながると感じました。
繰り上げ返済はメリットだけでなく、不安や迷いも伴う選択でした。
奨学金の繰り上げ返済がおすすめな人・しない方がいい人
奨学金の繰り上げ返済は、すべての人にとって正解とは限りません。
実際に経験して感じた「向いている人・そうでない人」をまとめました。
繰り上げ返済がおすすめな人
借金ストレスが強い人
毎月引き落とされること自体にストレスを感じる人は、繰り上げ返済のメリットが大きいです。
私自身、「借金がある状態」が想像以上に心理的な負担になっていました。
完済後は、そのストレスから解放された感覚がはっきりありました。
固定費を減らしたい人
長期間にわたって支払いが続く固定費は、家計管理や将来設計の自由度を下げます。
奨学金の返済がなくなるだけで、家計の見通しがかなりシンプルになりました。
投資より安心感を優先したい人
投資はやめることができますが、借金の返済は基本的に続けなければいけません。
「まずは守りを固めたい」「不安を減らしたい」と考える方には、繰り上げ返済は合っている選択だと思います。
繰り上げ返済をおすすめしない人
生活防衛資金が十分でない人
繰り上げ返済で手元資金が減ると、万が一のときに対応できなくなる可能性があります。
会社員であっても、最低でも生活費の半年分程度は確保したうえで検討するのが安心です。
投資を優先して資産を増やしたい人
奨学金の利率は比較的低いため、投資に回した方がリターンを期待できるケースもあります。
「長期的に資産を増やしたい」という考えが明確な場合は、無理に繰り上げ返済をする必要はないと感じました。
▼長期的に資産を増やしたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
・新NISAの始め方|初心者でも迷わない5ステップ【つみたてNISA経験者の実体験】
手元資金の余裕を重視したい人
まとまった資金を一度に使うことに不安がある場合は、無理に繰り上げ返済をしない方が安心です。
お金は一度返済してしまうと取り戻せないため、「手元に残しておく安心感」を優先するのも一つの選択です。
繰り上げ返済は「損得」だけでなく、「自分が安心して暮らせるか」で判断するのが大切だと感じました。
まとめ|「正解」より「納得できる選択」
奨学金の繰り上げ返済について、実体験をもとにお伝えしてきました。
結論として、私は繰り上げ返済をしてよかったと感じています。
毎月の返済から解放され、精神的な負担がなくなったことは、想像以上に大きな変化でした。
一方で、すべての人にとって繰り上げ返済が最適な選択とは限りません。
金利の低さを考えると、投資を優先した方が合理的なケースもありますし、手元資金を残しておく安心感を重視する考え方もあります。
だからこそ大切なのは、「どちらが正解か」ではなく、自分にとって納得できる選択かどうかだと感じました。
私自身は、「借金がない状態で安心して暮らしたい」という気持ちを優先し、繰り上げ返済を選びました。
迷っている場合は、「お金の損得」と「安心感」のどちらを優先したいかで考えると判断しやすくなります。
奨学金の繰り上げ返済で迷っている方にとって、
この記事が「自分はどうしたいか」を考えるきっかけになればうれしいです。
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